
1歳半になっても単語がなかなか出ないと、
「うちの子、言葉が遅いのかな?」
「1歳半健診で何か言われるかも…」
と不安になりますよね。
特に周りの子が「ママ」「ワンワン」「ブーブー」などと言い始めていると、つい比べてしまうこともあると思います。
けれど、1歳半ごろの言葉の発達にはかなり個人差があります。
単語がまだ少なくても、こちらの言っていることを理解していたり、指差しや身ぶりで伝えようとしていたりするようであれば、すぐに深刻に考えすぎなくてもよいケースも多いです。
この記事では、1歳半で単語が出ないときに考えられる原因や、発語の目安、家庭でできる関わり方について、できるだけわかりやすくまとめます。
「何をしてあげたらいいかわからない…」という方の参考になればうれしいです。
1歳半で単語が出ないのは大丈夫?
結論からいうと、1歳半で単語が少ない、またはまだはっきりした単語が出ていないからといって、すぐに「発達に問題がある」と決まるわけではありません。
言葉の発達には個人差が大きく、早くからたくさん話す子もいれば、しばらく言葉をため込んでから急に増える子もいます。
特に1歳半ごろは、「話す力」だけでなく、「聞いて理解する力」「まねする力」「指差しで伝える力」なども大切な時期です。
たとえば、まだ単語は少なくても、
- 「ちょうだい」と言うと物を渡そうとする
- 「おいで」と言うと近づいてくる
- 気になるものを指差しで伝えようとする
- 大人の動きをまねしようとする
- 目が合いやすく、表情でやりとりができる
このような様子が見られる場合は、言葉として出る前の土台が育っている途中と考えられます。
実際、米国CDCの18か月の発達目安でも、「ママ・ダダ以外に3語以上言おうとする」「身ぶりなしで簡単な指示に従う」といった項目が示されています。つまり、単語数だけでなく、理解ややりとりの様子も見ることが大切です。参考:CDC 18か月の発達マイルストーン
また、日本の1歳6か月児健診でも、「言葉が遅れているという心配はありますか」「同年齢の子どもと会話ができますか」など、言葉や発達に関する確認項目があります。これは、子どもを不安にさせるためではなく、必要に応じて早めに支援につなげるためのものです。参考:厚生労働省 乳幼児健診における標準的な項目一覧
そのため、単語が出ないことだけで判断するのではなく、
- こちらの話をどのくらい理解しているか
- 指差しや身ぶりで伝えようとしているか
- 人とのやりとりを楽しんでいるか
- まねっこ遊びがあるか
こうした部分もあわせて見ていくことが大切です。
もちろん、保護者として「なんとなく気になる」「周りと比べて不安」という感覚も大切です。
不安が強い場合は、1歳半健診や地域の保健センター、小児科などで相談して大丈夫です。相談することは、決して大げさなことではありません。
まずは、「単語が出ない=すぐに問題」と決めつけず、言葉の土台となるやりとりや理解の様子を見ながら、家庭でできる関わりを少しずつ増やしていきましょう。
1歳半の発語の目安はどれくらい?
1歳半ごろの発語については、「単語がどれくらい言えるか」が気になるポイントかと思います。
一般的には、1歳半ごろになると5〜20語程度の単語が出てくる子が多いといわれています。
たとえば、
- 「ママ」「パパ」
- 「ワンワン」「ブーブー」
- 「まんま(ごはん)」
- 「ちょうだい」
といった、身近なものや日常でよく使う言葉から少しずつ増えていきます。
ただし、この時期の発語にはかなり個人差があります。
実際には、
- すでに20語以上話す子
- 2〜3語しか出ていない子
- まだはっきりした単語が出ていない子
など、幅があるのが普通です。
そのため、「平均より少ないから遅れている」と単純に判断することはできません。
むしろ、この時期に大切なのは「話す力」だけでなく、理解しているかどうかです。
たとえば、
- 「おもちゃ持ってきて」と言うと持ってくる
- 「ワンワンどれ?」と聞くと指差しする
- 「バイバイ」と言うと手を振る
このように、言葉でのやりとりが少しでも成立していれば、言葉の土台はしっかり育ってきていると考えられます。
また、言葉が出る前には、
- 指差し
- ジェスチャー
- まねっこ(模倣)
といった“伝えるための行動”が増えていきます。
これらはすべて、後から言葉につながる大切なステップです。
そのため、単語の数だけに注目するのではなく、
- 理解できているか
- 伝えようとしているか
- 人とのやりとりを楽しんでいるか
こうした部分もあわせて見ていくことが大切です。
「まだ単語が少ない=遅れている」と決めつけるのではなく、今どの段階にいるのかを全体で見てあげることが、安心にもつながります。
1歳半で言葉が出ない主な原因とは?

1歳半で言葉がなかなか出てこないと、「何か原因があるのでは?」と心配になりますよね。
ただ、この時期の発語の遅れは特別な問題ではなく、いくつかの“よくある理由”で説明できることが多いです。
ここでは、家庭でよく見られる主な原因をわかりやすく紹介します。
① 言葉をためている時期(インプット中心)
言葉は、聞いたり見たりした情報(インプット)がたまってから、少しずつ外に出てくるものです。
この時期は、まだ話すよりも「聞く・理解する」ことにエネルギーを使っている子も多く、言葉として出てくるまでに時間がかかることがあります。
実際に、ある日を境に急に単語が増える「言葉の爆発期」を迎える子も少なくありません。
② 性格の違い(慎重・観察タイプ)
子どもにもそれぞれ性格があり、すぐに話す子もいれば、じっくり観察してから話し始める子もいます。
特に、
- 人の話をよく聞いている
- 行動で伝えることが多い
- 間違うのが嫌で慎重
といったタイプの子は、言葉を出すタイミングがゆっくりになることがあります。
これは“遅れ”というよりも、その子のペースの違いと考えられることが多いです。
③ 周囲とのやりとりが少ない
言葉は、人とのやりとりの中で育っていきます。
たとえば、
- 大人が先回りして子どもの要求を満たしてしまう
- テレビや動画を見る時間が長い
- 一方的に話しかけるだけでやりとりが少ない
こうした状況だと、言葉を使う“きっかけ”が少なくなり、発語につながりにくくなることがあります。
もちろん、テレビや動画がすべて悪いわけではありませんが、「人とのやりとり」が減りすぎないようにすることが大切です。
④ 伝える手段が他にある
子どもは、言葉以外にもさまざまな方法で気持ちを伝えています。
- 指差し
- ジェスチャー
- 泣く・表情で伝える
こうした方法で十分に意思が伝わっている場合、あえて言葉を使う必要がなく、発語がゆっくりになることもあります。
これは決して悪いことではなく、むしろ「伝えようとする力」はしっかり育っているサインでもあります。
⑤ 発達の個人差
発達のスピードは子どもによって大きく異なります。
運動面が先に伸びる子もいれば、言葉が早い子もいます。
そのため、同じ1歳半でも「できること」が違うのは自然なことです。
周りと比べて不安になる気持ちもよくわかりますが、成長の順番には個人差があることを前提に見ていくことが大切です。
このように、1歳半で言葉が出ない理由は一つではなく、さまざまな要因が重なっていることがほとんどです。
次は、こうした状況の中で家庭でどのような関わりをすればよいのか、具体的な方法を紹介していきます。

家庭で今すぐできる関わり方5つ
ここからは、1歳半で言葉が出ないときに、家庭でできる関わり方を具体的に紹介します。
どれも特別な準備は必要なく、今日からすぐに取り入れられるものばかりです。
「ちゃんとやらなきゃ」と気負わず、できることから少しずつで大丈夫です。
① 指差し+言葉をセットで伝える
言葉を覚えるためには、「もの」と「音」を結びつける経験が大切です。
そのため、子どもが興味を持っているものを見つけたら、指差しをしながら名前を伝えてあげましょう。
たとえば、
- 犬を見たとき → 「ワンワンだね」
- 車を見たとき → 「ブーブー来たね」
このように、“見ているもの”と“言葉”をセットで伝えることで、理解しやすくなります。
回数を増やすことが大切なので、1日3回くらい意識するだけでも十分効果があります。
② 子どもの行動を言葉にしてあげる
子どもがしていることを、そのまま言葉にしてあげるのも効果的です。
たとえば、
- おもちゃを取った → 「取れたね」
- 歩いた → 「歩いたね」
- 食べた → 「おいしいね」
こうすることで、「自分の行動=言葉」と結びつきやすくなります。
特にこの時期は、自分の行動に対して言葉がつくと、理解がぐっと深まりやすいです。
③ リアクションを大きくする
子どもが何かを伝えようとしたときは、少し大げさなくらいに反応してあげるのがおすすめです。
たとえば、
- 指差しした → 「ほんとだ!ワンワンいるね!」
- 声を出した → 「今なんて言ったの?すごいね!」
このように反応してもらうことで、「伝えると楽しい」という気持ちが育ち、言葉を使う意欲につながります。
うちの子も、反応を大きくしただけで急に声を出す回数が増えた時期がありました。
④ 繰り返し同じ言葉を使う
言葉は一度聞いただけでは覚えにくいものです。
同じ言葉を、いろいろな場面で繰り返し使うことで、少しずつ定着していきます。
たとえば、
- 食事のとき → 「まんま」
- 外でも → 「まんまだね」
- 絵本でも → 「まんま食べてるね」
このように、場面を変えて繰り返すことで、理解しやすくなります。
⑤ 無理に言わせようとしない
「言ってみて」「ほら言ってごらん」と無理に言わせようとすると、逆にプレッシャーになってしまうことがあります。
言葉は、“出させる”ものではなく、“自然に出てくる”ものです。
そのため、
- 言えなくても否定しない
- 言えたときはしっかり褒める
- 楽しい雰囲気を大切にする
この3つを意識することが大切です。
焦る気持ちもあると思いますが、安心できる環境の中でこそ、言葉は伸びやすくなります。
こうした日々の関わりを積み重ねていくことが、結果的に言葉の発達につながっていきます。

言葉を伸ばすには“やりとり”が大切
ここまで、言葉が出ないときの原因や関わり方についてお伝えしてきましたが、実はこれらはすべて「知育」にもつながる大切なポイントです。
というのも、言葉は“教える”ものというよりも、人とのやりとりの中で自然に身についていくものだからです。
たとえば、
- 子どもが指差しをする
- 大人が「ワンワンだね」と言葉を添える
- 子どもが嬉しそうに反応する
このようなやりとりを何度も繰り返すことで、「もの」と「言葉」が少しずつ結びついていきます。
この流れこそが、まさに知育の基本です。
特別なおもちゃや教材がなくても、日常の中での関わり方次第で、十分に言葉の土台は育っていきます。
たとえば、
- 散歩中に見つけたものを一緒に指差して名前を伝える
- 絵本を読みながら「これは何かな?」と問いかける
- 子どもの動きに合わせて言葉を添える
こうした関わりは、すべて“遊び”でありながら、言葉の発達を促す知育にもなっています。
大切なのは、「たくさん教えること」ではなく、子どもと同じものを見て、同じタイミングで言葉を共有することです。
この“共有体験”が増えるほど、子どもは「言葉を使う意味」を理解しやすくなります。
逆に、大人が一方的に話しかけるだけでは、なかなか言葉にはつながりません。
「会話」といっても難しく考える必要はなく、
- 目を合わせる
- 反応を返す
- 一緒に楽しむ
こうしたシンプルなやりとりの積み重ねが、言葉の発達にとってとても大切です。
うちの子も、特別なことをしたわけではありませんが、日常の中でのやりとりを意識するようになってから、少しずつ言葉が増えていきました。
「何か特別な知育をしないといけないのでは…」と不安になる必要はありません。
まずは、日常の中での関わりを少しだけ意識することから始めてみてください。
受診を考えた方がいい目安は?
1歳半で言葉が出ないとき、「このまま様子を見ていいのか、それとも相談した方がいいのか」と迷うこともありますよね。
基本的には個人差の範囲であることも多いですが、以下のような様子が見られる場合は、一度専門機関に相談してみるのも安心です。
- 名前を呼んでもほとんど反応しない
- 簡単な指示(「ちょうだい」「おいで」など)が通らない
- 指差しやジェスチャーがほとんど見られない
- 目が合いにくい、表情のやりとりが少ない
- 音や声への反応が弱い(聞こえにくそう)
これらは、言葉の発達だけでなく、コミュニケーション全体の発達を確認するサインになります。
ただし、これらに当てはまるからといって、必ずしも発達に問題があると決まるわけではありません。
「少し気になるな」「念のため見てもらいたいな」という軽い気持ちで相談して大丈夫です。
相談先としては、
- 1歳半健診
- 地域の保健センター
- かかりつけの小児科
などがあります。
専門の人に話を聞いてもらうことで、「大丈夫」と安心できることもあれば、必要に応じて早めのサポートにつながることもあります。
保護者の「なんとなく気になる」という感覚はとても大切なので、迷ったときは一人で抱え込まずに相談してみてください。
まとめ|焦らず関わりを増やすことが大切
1歳半で単語が出ないと、不安になる気持ちはとてもよくわかります。
ただ、多くの場合は個人差の範囲であり、言葉はこれから少しずつ増えていくケースも多いです。
大切なのは、
- 言葉の数だけで判断しないこと
- 理解ややりとりの様子も見ること
- 日常の中で関わりを増やしていくこと
特別なことをしなくても、指差しや声かけ、やりとりを意識するだけで、言葉の土台はしっかり育っていきます。
「ちゃんとやらなきゃ」と気負う必要はありません。
できることから少しずつ、子どもとの時間を楽しみながら関わっていくことが、一番の近道です。
もし不安が強い場合は、無理に一人で抱え込まず、健診や専門機関を頼ってみてくださいね。
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2歳で言葉が遅いのは大丈夫?発語の目安と様子を見るポイントを解説
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