
2歳ごろになって、こちらの言っていることはわかっていそうなのに、なかなか言葉が出ない。
そんな様子を見ると、
「理解はしているみたいだけど、どうして話さないんだろう?」
「このまま待っていて大丈夫なのかな?」
「発語が遅いのか、性格なのか判断がつかない…」
と不安になりますよね。
たとえば、「お風呂行くよ」と言えば動いたり、「靴持ってきて」と言えば持ってきたりするのに、自分から言葉で伝えることは少ない。
このような場合、親としては「わかっているなら、そろそろ話してもよさそうなのに」と感じることもあると思います。
ただ、言葉の発達では、「理解する力」と「話す力」が同じスピードで伸びるとは限りません。
聞いてわかる言葉は増えているけれど、それを自分の口で話すまでに少し時間がかかる子もいます。
この記事では、2歳で理解はしているのに話さないときに考えられる原因や、家庭でできる声かけ、相談を考えた方がよい目安について、やさしく解説します。
「話せる言葉は少ないけれど、どこまで様子を見ていいのかな」と悩んでいる方の参考になればうれしいです。
2歳で理解はしているのに話さないのは大丈夫?まずは結論から

結論からいうと、2歳でこちらの言うことを理解しているのに話す言葉が少ない場合、すぐに発達に問題があると決まるわけではありません。
「理解できている」ということは、言葉の土台が育っている可能性があります。
たとえば、
- 「おいで」と言うと近づいてくる
- 「ちょうだい」と言うと渡そうとする
- 「お片付けしよう」で動き出す
- 「ワンワンどこ?」と聞くと絵本や写真を見る
- 「靴持ってきて」と言うと靴を探す
このような反応がある場合、言葉を聞いて理解する力は少しずつ育っていると考えられます。
一方で、理解しているからといって、すぐに同じように話せるとは限りません。
言葉を話すには、聞いた言葉を覚えるだけでなく、口や舌を動かして音にする力、伝えたい気持ち、相手に向けて表現する力などが関係します。
そのため、理解は進んでいても、発語として出てくるまでに時間がかかることがあります。
実際、2歳ごろは発語の個人差がまだ大きい時期です。
よく話す子もいれば、単語が中心の子、こちらの言っていることはわかっているけれど自分からはあまり話さない子もいます。
うちでも、こちらの言うことは通じているのに、言葉として返ってこない時期は「わかっているのに、なぜ話さないんだろう」と少し焦ることがありました。
でも、よく見ると、指差しや表情、行動で一生懸命伝えようとしていることもあります。
大切なのは、「話す言葉の数」だけでなく、
- どのくらい言葉を理解しているか
- 指差しや身ぶりで伝えようとしているか
- まねっこがあるか
- 人とのやりとりを楽しんでいるか
- 少しずつ言葉や反応が増えているか
こうした部分もあわせて見ることです。
ただし、2歳で単語がほとんど出ていない、簡単な指示が通りにくい、指差しや身ぶりが少ない、名前を呼んでも反応が少ないといった様子が重なる場合は、一度相談してみると安心です。
「理解はしているから大丈夫」と決めつけすぎるのではなく、子どもの様子を全体で見ながら、必要に応じて健診や保健センター、小児科などで相談していきましょう。
2歳ごろの発語の目安
2歳ごろになると、言葉の発達にはかなり差が出てきます。
よく話す子は、単語だけでなく「ママ きて」「ワンワン いた」「もっと ちょうだい」のような二語文が出始めることもあります。
一方で、まだ単語が中心だったり、こちらの言っていることは理解しているのに、自分から話す言葉は少なかったりする子もいます。
そのため、2歳ごろの発語を見るときは、「何語話せるか」だけで判断しないことが大切です。
2歳ごろに見られやすい言葉の発達
一般的に、2歳ごろになると次のような様子が見られる子が増えてきます。
- 身近なものの名前を言う
- 「ママ」「パパ」「ワンワン」「ブーブー」などの単語が増える
- 「ママ きて」「まんま たべる」など、2つの言葉を組み合わせる
- 聞かれたものを絵本や写真の中から指差す
- 体の部位を聞かれると指差す
- 簡単な指示を理解して行動する
CDCの2歳の発達目安でも、「2語以上を組み合わせて話す」「絵本の中で聞かれたものを指差す」「体の部位を聞かれて指す」といった項目が示されています。参考:CDC 2歳の発達マイルストーン
ただし、これはあくまで目安です。
すべての子が同じタイミングで同じように話すわけではありません。
「理解しているか」も大切なポイント
2歳で話す言葉が少ないと、どうしても発語の数ばかり気になりますよね。
でも、「理解しているかどうか」も大切な確認ポイントです。
たとえば、
- 「おむつ持ってきて」と言うと持ってくる
- 「ごはん食べるよ」で食卓に来る
- 「ねんねしよう」で寝室に向かう
- 「くつ履こう」で玄関に行く
- 「パパに渡して」と言うと渡そうとする
このような様子があれば、言葉を聞いて理解する力は育ってきている可能性があります。
話す言葉が少なくても、理解が進んでいる子はいます。
その場合、今はまだ「話す」よりも「聞いてわかる」力が先に育っている段階かもしれません。
二語文が出ていなくてもすぐに決めつけない
2歳ごろになると、「二語文が出ているか」を気にする方も多いと思います。
たしかに、二語文は言葉の発達を見るうえで大切な目安の一つです。
ただ、2歳になった瞬間に必ず二語文が出るわけではありません。
単語が少しずつ増えて、そのあとに二語文へつながっていく子もいます。
たとえば、最初は「ママ」「くつ」「ワンワン」など単語だけだった子が、少しずつ「ママ きて」「くつ はく」「ワンワン いた」のように言葉をつなげていくことがあります。
そのため、二語文がまだ出ていない場合でも、単語が少しずつ増えているか、伝えようとする様子があるかをあわせて見ていくことが大切です。
発語の目安は「総合的に見る」ことが大切
2歳ごろの発語を見るときは、単語数や二語文だけに注目しすぎないようにしましょう。
次のような点も一緒に見ていくと、子どもの今の発達段階を確認しやすくなります。
- こちらの話をどのくらい理解しているか
- 指差しや身ぶりで伝えようとしているか
- 大人の言葉をまねしようとするか
- 遊びの中でやりとりがあるか
- 以前より少しでも言葉や反応が増えているか
「2歳なのにまだあまり話さない」と感じると不安になりますが、発語の成長は一直線ではありません。
ある時期はあまり変化が見えなくても、少しずつ理解や反応が増えていて、あとから言葉として出てくることもあります。
2歳ごろの発語全体の目安については、こちらの記事でも詳しくまとめています。
2歳で言葉が遅いのは大丈夫?発語の目安と様子を見るポイントを解説
理解しているのに話さない理由として考えられること
2歳でこちらの言っていることは理解しているのに、なかなか話さない。
この状態は、親から見ると少し不思議に感じますよね。
「わかっているなら話せそうなのに」と思ってしまうかもしれません。
ただ、言葉の発達では、理解する力と話す力が同時に伸びるとは限りません。
ここでは、2歳で理解はしているのに話さないときに考えられる理由を整理していきます。
① 言葉をためている時期
子どもによっては、聞いた言葉をすぐに口に出すのではなく、しばらく頭の中にためているような時期があります。
大人の言うことはわかっているのに、自分から言葉として出すまでに時間がかかるタイプです。
この場合、日常の中で聞いた言葉や、絵本・会話の中の表現を少しずつ吸収している可能性があります。
そして、ある時期から急に単語が増えたり、まねして言う言葉が出てきたりすることもあります。
親としては変化が見えにくい時期なので不安になりますが、「今はインプットが中心かもしれない」と考えると、少し見方が変わるかもしれません。
② 慎重・観察タイプ
2歳ごろでも、性格によって言葉の出方には違いがあります。
思ったことをすぐ声に出す子もいれば、じっと観察して、安心できる場面で少しずつ言葉を出す子もいます。
たとえば、
- 家では少し話すけれど外では静か
- 知らない人の前では反応が少ない
- 言葉より行動で伝えることが多い
- 間違えるのが嫌なのか、まねをあまりしない
このようなタイプの子は、理解していても発語がゆっくりに見えることがあります。
「話せない」というより、「まだ自分から出すタイミングを見ている」ような状態かもしれません。
③ 言わなくても伝わっている
子どものことをよく見ている親ほど、子どもの気持ちを先回りして読み取れることがあります。
たとえば、子どもがコップを見るだけで、
「お茶がほしいんだね」
と渡してあげたり、玄関に行くだけで、
「お外行きたいんだね」
と準備してあげたりすることはありませんか?
もちろん、子どもの気持ちをわかってあげられるのは素敵なことです。
ただ、あまりにも先回りが多いと、子どもが言葉や身ぶりで伝える機会が少なくなることがあります。
この場合は、ほんの数秒だけ待ってみるのも一つの方法です。
「お茶?」
「ほしいのかな?」
と声をかけながら、子どもの反応を待つことで、声・指差し・身ぶりなどが出やすくなることがあります。
④ 発音や口の動きがまだ追いついていない
言葉を話すには、頭の中で言葉を理解するだけでなく、口や舌を動かして音にする力も必要です。
大人にとっては簡単に感じる「ママ」「ブーブー」「ちょうだい」などの言葉も、子どもにとっては口の動きが難しいことがあります。
そのため、理解はしていても、うまく音にできずに言葉が少ないように見えることがあります。
言おうとしているけれど、
- はっきりした言葉にならない
- 一部の音だけ出る
- 同じ音を繰り返す
- 大人には聞き取りにくい言葉になる
という場合もあります。
この時期は、完璧な発音を求めるよりも、「伝えようとしていること」に反応してあげることが大切です。
⑤ きょうだいや大人が代わりに話している
きょうだいがいる家庭では、上の子や大人が下の子の気持ちを代わりに言ってくれることがあります。
「これが欲しいんやろ?」
「〇〇って言いたいんやと思う」
と周りが先に言葉にしてくれると、本人が話さなくても伝わってしまうことがあります。
これは家庭の雰囲気が悪いという意味ではありません。
むしろ、周りがよく見てくれているからこそ起こりやすいことです。
ただ、発語を促したい場合は、子ども本人が伝える時間を少しだけ作ってあげるとよいでしょう。
たとえば、すぐに答えを言わず、子どもの方を見て数秒待つだけでも、声や身ぶりが出るきっかけになることがあります。
⑥ 発達全体を見た方がいいケースもある
理解しているように見えても、発語がかなり少ない場合や、ほかのコミュニケーション面も気になる場合は、発達全体を見ていくことも大切です。
たとえば、
- 2歳で単語がほとんど出ていない
- 簡単な指示が通りにくい
- 指差しや身ぶりが少ない
- 名前を呼んでも反応が少ない
- まねっこが少ない
- 目が合いにくい
このような様子が重なる場合は、保健センターや小児科、発達相談窓口などで相談してみると安心です。
相談することは、何かを決めつけるためではありません。
今の子どもの様子を整理し、家庭でできる関わり方を知るための機会にもなります。
「理解はしているのに話さない」と感じる背景には、子どもなりのペースや性格、環境が関係していることがあります。
焦って言葉を出させようとするよりも、まずは子どもがどんな方法で伝えようとしているかを見てあげることが大切です。

家庭で確認したいポイント
2歳で理解はしているのに話さない場合、発語の数だけでなく、日常の中でどんな反応があるかを見ていくことが大切です。
「話さない」という部分だけを見ると不安が強くなりやすいですが、実は言葉の土台になるサインが育っていることもあります。
ここでは、家庭で確認しておきたいポイントを整理します。
① 簡単な指示が通るか
まず確認したいのは、大人の簡単な声かけがどのくらい伝わっているかです。
たとえば、
- 「おいで」と言うと近づいてくる
- 「ちょうだい」と言うと渡そうとする
- 「座って」と言うと座ろうとする
- 「お片付けしよう」で動き出す
- 「靴持ってきて」で靴を探す
このような反応がある場合、言葉の理解は少しずつ育っている可能性があります。
ただし、2歳でも気分や眠さ、遊びへの集中によって反応が変わることはあります。
毎回完璧にできるかではなく、普段の生活の中で「伝わる場面があるか」を見ていくとよいでしょう。
② 絵本や写真で聞かれたものを指せるか
発語が少ない場合でも、絵本や写真を見ながら聞かれたものを指せることがあります。
たとえば、絵本を見ながら、
- 「ワンワンどれ?」
- 「バナナどこ?」
- 「車はどれかな?」
- 「ねこちゃんいる?」
と聞いたときに、指差ししたり、目線を向けたり、手を伸ばしたりするかを見てみましょう。
言葉で答えられなくても、聞かれたものがわかっている様子があれば、理解の力が育っているサインになります。
答えられなかったときも、無理に何度も聞かなくて大丈夫です。
大人が「これがワンワンだね」と指差しして見せるだけでも、言葉とものを結びつける経験になります。
③ 指差しや身ぶりで伝えようとしているか
話す言葉が少なくても、指差しや身ぶりで気持ちを伝えようとしているかも大切なポイントです。
たとえば、
- 欲しいものを指差す
- 大人の手を引いて連れていく
- 「バイバイ」「パチパチ」をまねする
- 首を振って「イヤ」を伝える
- 手を伸ばして抱っこを求める
こうした行動は、言葉の前段階として大切なコミュニケーションです。
まだ言葉としては出ていなくても、「伝えたい」という気持ちが育っている可能性があります。
指差しや身ぶりの様子について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考になります。
指差ししない1歳半は問題?発達のサインと家庭でできる関わり方
④ まねっこがあるか
まねっこは、言葉やコミュニケーションの発達に関係する大切なサインです。
大人の動きや声を見て、「自分もやってみよう」とする力が育ってくると、言葉のまねにもつながりやすくなります。
たとえば、
- バイバイをまねする
- パチパチをする
- 電話のまねをする
- ぬいぐるみにご飯をあげるまねをする
- 大人の口ぐせや音をまねしようとする
こうした姿があるかを見てみましょう。
言葉そのものではなくても、まねっこ遊びが増えている場合は、人の動きや声に関心を向けているサインになります。
⑤ 欲しいものを伝えようとするか
言葉が少ない時期でも、子どもはさまざまな方法で「これが欲しい」「こうしてほしい」と伝えようとします。
たとえば、
- 飲み物を指差す
- お菓子の袋を持ってくる
- 開けてほしいものを大人に渡す
- 外に行きたくて玄関へ向かう
- 抱っこしてほしくて手を伸ばす
このような行動がある場合、言葉以外の方法でしっかり意思を伝えようとしている可能性があります。
そのときは、すぐに要求を満たすだけでなく、
「開けてほしいんだね」
「お茶が飲みたいんだね」
「抱っこしてほしかったんだね」
と、大人が短い言葉で代弁してあげると、発語につながる土台になりやすいです。
⑥ 以前より少しずつ変化があるか
発語の成長は、急に目に見えることもあれば、少しずつゆっくり進むこともあります。
そのため、「今どれだけ話せるか」だけでなく、以前と比べて少しでも変化があるかを見ることも大切です。
たとえば、
- 声を出す回数が増えた
- まねしようとする音が増えた
- 指差しが増えた
- 簡単な言葉への反応が増えた
- 伝えようとする場面が増えた
このような小さな変化も、成長のサインです。
毎日見ていると変化に気づきにくいので、気になる場合は、言えた言葉やできた反応をメモしておくのもおすすめです。
相談するときにも、「いつ頃から」「どんな場面で」「どんな反応があるか」を伝えやすくなります。
家庭で確認するときは、テストのように何度も試す必要はありません。
日常の中で、理解・身ぶり・まねっこ・伝えようとする様子をゆっくり見ていきましょう。

家庭でできる声かけ・関わり方
2歳で理解はしているのに話さないときは、「どうやって言葉を引き出せばいいんだろう」と悩みますよね。
ただ、言葉を増やしたいからといって、無理に言わせようとする必要はありません。
大切なのは、子どもが「伝えたい」「言ってみたい」と思える場面を、日常の中で少しずつ増やしていくことです。
ここでは、家庭でできる声かけや関わり方を紹介します。
① 子どもの言いたいことを短く代弁する
まず意識したいのは、子どもの気持ちや行動を、大人が短い言葉で代弁してあげることです。
たとえば、子どもがコップを持ってきたら、
「お茶、ほしいね」
おもちゃの箱を開けてほしそうにしていたら、
「開けて、だね」
抱っこを求めて手を伸ばしてきたら、
「抱っこしてほしいね」
と、子どもの気持ちを言葉にしてあげます。
このとき、長い文章にする必要はありません。
2歳ごろの子どもには、短くてまねしやすい言葉の方が届きやすいです。
「お茶」「開けて」「抱っこ」など、生活の中でよく使う言葉から自然に増やしていきましょう。
② 「言ってごらん」と迫りすぎない
言葉を増やしたいと思うと、つい
「言ってごらん」
「ほら、ワンワンって言って」
と声をかけたくなることがあります。
もちろん、まねを促すこと自体が悪いわけではありません。
ただ、何度も繰り返すと、子どもにとってはプレッシャーになることがあります。
言葉は、テストのように出させるよりも、楽しいやりとりの中で自然に出る方が続きやすいです。
言えなかったときにがっかりするより、少しでも声を出したり、伝えようとしたりしたときに反応してあげる方が、子どもの意欲につながります。

③ 選択肢を出して答えやすくする
言葉が少ない子には、いきなり自由に話してもらうより、選択肢を出す方が答えやすいことがあります。
たとえば、
- 「お茶にする?牛乳にする?」
- 「車で遊ぶ?積み木にする?」
- 「赤い靴にする?青い靴にする?」
このように選択肢を出すと、子どもは指差しや声、表情で答えやすくなります。
最初は言葉で答えられなくても大丈夫です。
指差ししたら、
「お茶がいいんだね」
「車で遊びたいんだね」
と、大人が言葉にして返してあげましょう。
これを繰り返すことで、少しずつ「自分の気持ちと言葉」がつながりやすくなります。
④ 子どもの反応を少し待つ
大人がすぐに答えを言ったり、先回りして動いたりすると、子どもが伝えるタイミングを逃してしまうことがあります。
たとえば、子どもが何かを欲しそうにしているとき、すぐに渡すのではなく、ほんの数秒だけ待ってみます。
そして、
「どうしたの?」
「ほしいのかな?」
とやさしく声をかけます。
すると、子どもが指差しをしたり、声を出したり、大人の方を見たりすることがあります。
その小さな反応が、伝える練習になります。
ただし、困らせるほど待つ必要はありません。
あくまで「伝える余白を少し作る」くらいの気持ちで大丈夫です。
⑤ 絵本や遊びの中で言葉を添える
絵本や遊びは、言葉を増やすきっかけを作りやすい時間です。
絵本を見ながら、
「ワンワンいたね」
「バナナおいしそうだね」
「車、走ってるね」
と、子どもが見ているものに言葉を添えてあげます。
積み木やおままごとでも、
- 「積めたね」
- 「落ちたね」
- 「どうぞ」
- 「おいしいね」
のように、短い言葉でやりとりしていきます。
大切なのは、たくさん教え込むことではなく、子どもが楽しんでいる場面に言葉を添えることです。
楽しい気持ちと言葉が結びつくと、子どももまねしやすくなります。
⑥ 言えた・伝えようとしたら大きめに反応する
子どもが少しでも言葉を出したり、声や身ぶりで伝えようとしたりしたら、大きめに反応してあげましょう。
たとえば、子どもが「わん」と言ったら、
「そう!ワンワンいたね!」
と返します。
指差しで何かを伝えてきたら、
「教えてくれたの?ありがとう」
と反応します。
このような反応があると、子どもは「伝えるとわかってもらえる」「声を出すと楽しい」と感じやすくなります。
言葉を増やすうえで大切なのは、正しく言えたかどうかだけではありません。
子どもが伝えようとした気持ちに気づき、返してあげることです。
毎日の小さなやりとりが、発語の土台になっていきます。
相談を考えた方がいい目安
2歳で理解はしているのに話さない場合、家庭で関わりを増やしながら様子を見ることも大切です。
ただ、「理解しているなら大丈夫」と思い込みすぎず、ほかの様子もあわせて見ていくことが大切です。
特に、発語だけでなく、理解・指差し・身ぶり・反応・聞こえ方なども気になる場合は、一度相談してみると安心です。
2歳で単語がほとんど出ていない
2歳ごろでも発語には個人差があります。
ただ、2歳になっても意味のある単語がほとんど出ていない場合は、早めに相談しておくと安心です。
「そのうち話すかも」と様子を見続けるより、今の状態を専門の人に確認してもらうことで、家庭でできる関わり方が見えやすくなることもあります。
相談することは、何かを決めつけるためではありません。
子どもの今の様子を整理して、必要なサポートがあるかを確認するためのものです。
簡単な指示が通りにくい
こちらの言っていることを理解しているように見えても、日常的な簡単な指示が通りにくい場合は、理解面も含めて見てもらうと安心です。
たとえば、
- 「おいで」と言っても反応が少ない
- 「ちょうだい」が伝わりにくい
- 「座って」「持ってきて」などがほとんど伝わらない
- いつも同じ場面でしか反応しない
このような場合は、発語だけでなく、言葉の理解や人とのやりとりも一緒に確認してもらうとよいでしょう。
指差しや身ぶりが少ない
話す言葉が少ない時期でも、子どもは指差しや身ぶりで気持ちを伝えようとします。
欲しいものを指差す、大人の手を引く、バイバイをする、首を振ってイヤを伝えるなども、大切なコミュニケーションです。
もし、言葉が少ないことに加えて、指差しや身ぶりも少ない場合は、言葉の前段階のやりとりも含めて見てもらうと安心です。
名前を呼んでも反応が少ない
名前を呼んでもほとんど反応しない場合も、確認しておきたいポイントです。
もちろん、遊びに集中しているときや、テレビ・動画を見ているときに反応が薄いことはあります。
ただ、静かな場所で近くから呼んでも反応が少ない、好きな音や生活音への反応も弱いように感じる場合は、聞こえ方や人への注意も含めて相談してみるとよいでしょう。
目が合いにくい、やりとりが少ない
発語を見るときは、単語の数だけでなく、人とのやりとりも大切です。
たとえば、楽しいときに大人の顔を見る、見つけたものを見せようとする、親の反応を確認する、といった姿は、コミュニケーションの土台になります。
目が合いにくい、表情のやりとりが少ない、親子で楽しさを共有しにくいと感じる場合は、発達全体を見てもらうと安心です。
聞こえが気になる
言葉が少ない場合、聞こえ方も大切な確認ポイントです。
呼びかけへの反応だけでなく、生活音や好きな音への反応も見てみましょう。
- ドアの音に気づくか
- 好きな音楽に反応するか
- 後ろからの声かけに気づくか
- 大きな音にびっくりするか
「聞こえていないかも」と感じる場面が多い場合は、小児科や耳鼻科で相談してみるのも一つです。
保護者が強く不安を感じる
はっきりした理由がなくても、毎日一緒にいる保護者が「やっぱり気になる」と感じることもあります。
その感覚は、軽く見なくて大丈夫です。
「こんなことで相談していいのかな」と思うかもしれませんが、相談することは決して大げさなことではありません。
相談先としては、
- 地域の保健センター
- かかりつけの小児科
- 自治体の発達相談窓口
- 2歳児相談や乳幼児健診の機会
などがあります。
相談してみて「今は様子を見て大丈夫」と言われるだけでも、親の気持ちが軽くなることがあります。
逆に、早めに関わり方のヒントをもらえることで、家庭でできることが具体的に見えてくる場合もあります。
不安を一人で抱え込まず、気になるときは相談先を頼ってみてください。
まとめ|理解している様子があっても、言葉の出方は子どもによって違う
2歳でこちらの言っていることは理解しているのに、なかなか話さないと不安になりますよね。
「わかっているなら話せるはず」と思ってしまうこともありますが、言葉の発達では、理解する力と話す力が同じペースで伸びるとは限りません。
聞いてわかる言葉は増えているけれど、自分から言葉として出すまでに時間がかかる子もいます。
大切なのは、話せる単語の数だけで判断するのではなく、
- 簡単な指示が通るか
- 指差しや身ぶりで伝えようとしているか
- まねっこがあるか
- 欲しいものを伝えようとしているか
- 以前より少しずつ反応や言葉が増えているか
こうした全体の様子を見ていくことです。
家庭では、無理に「言ってごらん」と迫るよりも、子どもの気持ちを短く代弁したり、選択肢を出したり、少し待つ時間を作ったりする関わりがおすすめです。
言葉は、テストのように出させるものではなく、「伝えたい」「わかってもらえた」という経験の中で少しずつ育っていきます。
もし、2歳で単語がほとんど出ていない、簡単な指示が通りにくい、指差しや身ぶりが少ない、名前を呼んでも反応が少ないといった様子が重なる場合は、保健センターや小児科などで相談して大丈夫です。
相談することは、決して大げさなことではありません。
今の子どもの様子を整理し、家庭でできる関わり方を知るための大切な一歩です。
焦らず、比べすぎず、子どもが伝えようとしている小さなサインを見つけながら、できる関わりから少しずつ取り入れていきましょう。
0〜3歳ごろの発語の目安をまとめて確認したい方は、こちらの記事も参考になります。
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1歳で名前を呼んでも振り向かないのは大丈夫?確認したいポイント
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